麻雀ハーネスあれこれ!(麻雀1コネ・ニチブツ2コネ・ニチブツ1コネハーネスの配線図)

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◆作る理由◆

 数ある麻雀基板を扱っているうちに、麻雀ハーネスにも違いがそこそこあることが分かったので、 まとめも兼ねて書いてみた(^^;。


◆マージャンハーネスにも種類がある◆

 一概に「麻雀ハーネス」と書くが、今までの経験から概略的に3種類あることが確認できた。
(細かく言えば他にもあるかと思うが.....)
  • 麻雀ハーネス
  • ニチブツ1コネハーネス
  • ニチブツ2コネハーネス
  • ※ここでは今後の資料として、ググれば出てくるよう、あえて通称で書いておく。
    また、以下に新しい順にハーネスの説明を行っていく。この順序で書いていった方が解りやすいと思うので。

    ◆麻雀ハーネス◆

     「麻雀ハーネス」ということで、56ピンのいつもの配線図である。
    彩京やセタなど、各メーカーでリファレンス的に使用しているピン配列である。
    麻雀コントローラーを作る際は、この配線を準拠すれば一部のタイトルを除いて動作可能である。

     ただし、ネットで多く出回っている56ピンの麻雀ハーネスの通りに作成したことにより、 ごく一部の基板で+12Vと−5Vの電源線がショート状態となり、基板を破損させる恐れがある。
    (実際、麻雀スタジオ101のダイナックスマザーじゃないタイプの基板で壊した(^^;。)

     なお、スーパーリアル麻雀P1およびP2については、以下の2点に注意すること。
  • このハーネスを180度反転させて使用すること
  • 半田面の「C」にサービスが配線されているが、無視しても問題ない


  • 半田面No.部品面
    S1S2
    S3S4
    S5
    カウンターOUT(※)カウンターIN(※)
    GNDGND
    コイン2(※)
    アナライザ(※)テスト
    REDGREEN
    BLUESYNC
    SP(+)10SP(−)
    1R5112R5(※)
    1R4122R4(※)
    1R3132R3(※)
    1R2142R2(※)
    1R1152R1(※)
    1R0162R0(※)
    17コイン1
    18サービス(※)
    GND19GND
    GND20GND
    +5V21+5V
    +5V22+5V
    +12V23未接続(+12V)(※)
    −5V24未接続(−5V)(※)
    +5V25+5V
    +5V26+5V
    GND27GND
    GND28GND
    ※部品面側の+12V・−5Vは未接続でも運用可能
    ※家庭用で使用する際などでは、基本的には「(※)」記載の部分は接続しなくても問題はない。
     (カウンターIN・OUT、コイン2、アナライザ、サービス、2P側(2R0〜2R5)についてはほとんど使用しない。)
    キーマトリクス
    S 5S 4S 3S 2S 1
    ラストチャンス D  C  B  A 1R5・2R5
     H  G  F  E 1R4・2R4
     L  K  J  I 1R3・2R3
    フリップフロップポ ンチ ー N  M 1R2・2R2
    ロ ンリーチカ ン1R1・2R1
    BETスタート1R0・2R0



    ◆ニチブツ1コネハーネス◆

     JAMMAで使用している3.96mmピッチではなく、4.00mmピッチの56ピンを使用している。 流石に4.00mmピッチの56ピンコネクタについては需要が低すぎたせいか、ヒロセでは生産終了してしまったので、 現在では3.96mmピッチを仕方なく使用する事となる。(これでも動く)

     さて、ニチブツ基板で前項の「麻雀ハーネス」を使用すると、ほぼもれなく音がこもったような感じとなってしまう問題が発生し、 更にはホームデータの基板(麻雀レモンエンジェルや個人授業等)に至っては、音声がまったく鳴らない。

     なぜこうなるかというと、昔はスピーカーマイナスはGNDに接続させることが必須だったからである。
    (配線図を見ると、スピーカーマイナスを直接GNDへ結線されている物が多い)
     しかし、時代が新しくなるにつれアンプ回路周りの設計変更がなされ、最近(1990年代以降か?)ではスピーカー配線は別回路にする、という設計が主流となっている。
     この場合、配線図を見ると今までの基板とは一転して「SP(−)とGNDは接続しないでください」という注意書きがあり、実際ショートさせるとアンプ回路周りに悪影響を及ぼす基板がある。
     とは言え、従来のハーネスでも使用できるよう基板上で対応させることにより大丈夫な基板もあるにはあるが、トラブル回避のためニチブツ専用のハーネスを作成することを推奨している。


    半田面No.部品面
    S1S2
    S3S4
    S5
    カウンターOUT(※)カウンターIN(※)
    GNDGND
    コイン2(※)
    アナライザ(※)テスト
    REDGREEN
    BLUESYNC
    SP(+)10(未接続)
    1R5112R5(※)
    1R4122R4(※)
    1R3132R3(※)
    1R2142R2(※)
    1R1152R1(※)
    1R0162R0(※)
    17コイン1
    18サービス(※)
    GND19GND
    GND20GND
    +5V21+5V
    +5V22+5V
    +12V23未接続(+12V)(※)
    −5V24未接続(−5V)(※)
    +5V25+5V
    +5V26+5V
    GND27GND
    GND28GND
    ※スピーカーのマイナス端子は、GNDへ接続
    ※部品面側の+12V・−5Vは未接続でも運用可能

    ※家庭用で使用する際などでは、基本的には「(※)」記載の部分は接続しなくても問題はない。
     (カウンターIN・OUT、コイン2、アナライザ、サービス、2P側(2R0〜2R5)についてはほとんど使用しない。)
    キーマトリクス
    S 5S 4S 3S 2S 1
    ラストチャンス D  C  B  A 1R5・2R5
     H  G  F  E 1R4・2R4
     L  K  J  I 1R3・2R3
    フリップフロップポ ンチ ー N  M 1R2・2R2
    ロ ンリーチカ ン1R1・2R1
    BETスタート1R0・2R0



    ◆ニチブツ2コネハーネス◆

     ニチブツ1コネハーネス以前の配線である。
    ニチブツ1コネ同様、4mmピッチの36ピンと20ピンを使用している。が、これを書いている2018年現在でも探せばまだ見つかるため、 早めのパーツ確保が望ましいかと思われる。

    ただしここでかなり重要な事として、20ピンの配列は逆接続でも使用できるようにしてあるのか、 +12Vと−5Vの配線が、部品面と半田面では互い違いになっている。
    このページを作成している2016年2月の段階で、配線図データベースのページを見てみると、 単純に「1コネを36ピンと20ピンに分ければ同じ」と謳っているところもあるが、 これは基板破損を起こす可能性がある大きな間違いである。
    (電源の保護回路が働けば良い方。最悪は基板焼損に繋がる。)

    なお幸いな事に、
  • 半田面がネットで出回っている「麻雀ハーネス配線図」と同じ配列のままである事
  • −5Vおよび+12Vの電流は1A程度しか流れない事
  • この事により、部品面側の+12V・−5Vの電源配線を外しておけば問題なく動作することが可能である。
    (ただし、すべての麻雀基板で動作確認しているわけではないため、場合によっては部品面へも電源配線が必要となるかもしれない。)

    36ピン
    半田面No.部品面
    S1S2
    S3S4
    S5
    カウンターOUT(※)カウンターIN(※)
    GNDGND
    コイン2(※)
    アナライザ(※)テスト
    REDGREEN
    BLUESYNC
    SP(+)10(未接続)
    1R5112R5(※)
    1R4122R4(※)
    1R3132R3(※)
    1R2142R2(※)
    1R1152R1(※)
    1R0162R0(※)
    17コイン1
    18サービス(※)
    20ピン
    半田面No.部品面
    GNDGND
    GNDGND
    +5V+5V
    +5V+5V
    +12V10未接続(−5V)(※)
    −5V1112未接続(+12V)(※)
    +5V1314+5V
    +5V1516+5V
    GND1718GND
    GND1920GND
    ※スピーカーのマイナス端子は、GNDへ接続
    ※部品面側の+12V・−5Vは未接続でも運用可能

    ※家庭用で使用する際などでは、基本的には「(※)」記載の部分は接続しなくても問題はない。
     (カウンターIN・OUT、コイン2、アナライザ、サービス、2P側(2R0〜2R5)についてはほとんど使用しない。)
    キーマトリクス
    S 5S 4S 3S 2S 1
    ラストチャンス D  C  B  A 1R5・2R5
     H  G  F  E 1R4・2R4
     L  K  J  I 1R3・2R3
    フリップフロップポ ンチ ー N  M 1R2・2R2
    ロ ンリーチカ ン1R1・2R1
    BETスタート1R0・2R0



    ◆麻雀コントローラーを作る際の順序◆

    以上の3種類の違いを踏まえて、麻雀コントローラーを作成する必要が出てきた際は、以下の順序での作成を推奨する。
    1.最近の麻雀配線(SP(−)はちゃんとハンダ面「L」へ接続させる)で、麻雀ハーネスを作成。
      (ただし−5V・+12Vの配線はハンダ面のみ接続し、部品面へは未接続を推奨!)
    2.最近の麻雀配線→ニチブツ2コネ用のハーネスを作成。
    3.最近の麻雀配線→ニチブツ1コネ用のハーネスを作成。
    動作確認時には、まず1.のみで基板に接続させ、音声がおかしければ1.のハーネスへ2.または3.のハーネスを繋いで(通称「ゲタを履かせる」)、基板を接続させれば、 壊すリスクを回避できる確率が高まる。